Secret Crisis
| V.任務遂行 それから3年が経った。生きるための条件のひとつは闇組織『Secret‐crisis』への加入だった。この組織は簡単に云えば暗殺集団だ。暗殺と言えばただの殺戮集団のようだが、『Secret‐crisis』はそうでもなかった。世の中の秩序を守る誇らしい仕事なのかも知れない。と、近頃は思う。 この3年間で、俺は数多くの暗殺術を叩き込まれ、組織になくてはならない戦力となっていた。 次の暗殺依頼が入った。依頼は警視庁・影の幹部からだった。内容は闇取引組織マグナム・トップの暗殺、闇取引の阻止、火薬庫・武器庫の爆破だった。場所は地下7階を含め77階建ての豪華なホテルで、ギャンブル好きな闇取引組織トップの考えたホテルだ。いわば、武器密輸組織の隠れ家のような所だ。 セツナ(俺を組織に案内した女)の考えた作戦は、深夜0時44分に行われる闇取引の阻止。それと同時に、ヘリポートにいるとされる闇取引組織マグナム・トップの暗殺。深夜1時に地下の火薬庫・武器庫の爆破するというものだった。闇取引の阻止にクライシスと龍泉、組織のトップ暗殺に俺とジーザス、火薬庫・武器庫爆破にユキとセツナという組み合わせだった。もちろん警備があるために簡単にできる仕事ではない。しかし、セツナの計算はいつも正確で疑いなど、なにひとつも持てなかった。そして、なにより俺たちは組織のボス・ロバートの指定した一定時間(30〜120分程度)だけに肉体として存在するのだ。その時でしか俺たちを肉眼で捕らえることはできない。暗殺において、姿が常に見えないことは、とてつもない武器だった。 |